前回の
エントリ(コンビニが賃貸仲介業を始める日)で私はこう言った。
賃貸を探しているお客が求めていることは何か?
もう何ヶ月も空いていてほっといたら誰も見向きもしない物件を、営業マンの口八丁手八丁で押しつけられることでは無いはずだ。
極端な言い方だが、でも成功報酬の営業専門事業とはそういうことだ。
じゃ、空室はほっておいて良いのか、ということで不動産屋が取りうる「本当の空室対策」について書いてみたいと思う。
勝手ながら4文字でまとめると(笑)空室対策には大きく次の3つがある。
(1)カンフル
(2)情報整備
(3)商品改善
まず、「
カンフル」とは。
最も一般的なのは社内の営業マンまたは客付業者に特別な報奨金を与えてフィーバーさせる手法。何しろ、まずこれ。
良好な住宅供給が進まない要因の一つは、今の消費者ニーズと合わない住宅がこのカンフル剤を効かせて生きながらえてるからとも言える。
次に「
情報整備」とは。
本来はまずコレなのだが。
普段の募集方法を越えてネットや雑誌に詳しく掲載するとか、店頭の限られた物件情報掲示スペースに大きく張り出すとか。
手間がかかるが効果があると思うのは、実際のお部屋の設備ひとつひとつに「売り文句」を紙に書いて張り出しておく等。
最近では営業マンのブログ上で記事にしたりするのも効果的だ。
ただし、ブログは注意が必要だ。ついつい気がゆるみ、本来の目的が不明瞭になっていく。そんなブログが多く見受けられる。
一個人のブログであれ、会社のWEBサイトにリンクが貼られているならば営業面の影響を第一に考えなければならない。
(自分の会社が社員のブログとの利害に寛容なら別だがw)
ちなみに私のところでは販促ブログの他にリノベーション住戸については専用のWEBページを作っている。(もちろん管理契約住戸)
要は物件をより目立たせるということで、商品力自体がアップするわけではないのだが。
そして最後の「
商品改善」。
手っ取り早いのは賃料の見直し。
空室期間が長引く位なら速やかに値引き対応した方が借主、貸主双方にとって幸せだ。しかしこれは消極的な改善方法。
本来はお客の立場で「どうすれば住みたくなるか」を考えるべきだ。
そして、実際に「住みたくなるお部屋」に「リノベート」するのだ。
これが本当の空室対策だと思う。
こんな当たり前のことを出来ないのは、残念ながら大方の不動産業者に、オーナーをその気にさせる提案力が無いだけなのだ。
(オーナーに提案するべき事業収支改善モデルの例はまた別の機会に)
改善収支計画の前に、どう改修するべきかの「基本的なネタ」はあちこちにタダで転がっている。
ハード面だけでなくソフトも含めればコンセプトワークの参考になるのは、例えば次に挙げる分譲マンションのパンフレットとかでも良い。
一度自分が住むつもりで一通り
資料請求してみれば良い。
◇
シングル&DINKS向けマンション◇
デザイナーズマンション◇
オール電化のマンションでも事業的には、実は分譲よりもむしろ賃貸住宅のコンセプトの方が趣味性の高いニッチなものを採用しやすい。
まず「不動産」とか「住宅」というのを頭から消し去ってみると良い。
このブログのタイトル通り、
賃貸は面白くできるのだ。
余談だがその努力の結果、TVCMや雑誌に取り上げられることで事業性をフィーバーさせることもある。(笑)
一方で、そもそも何故空室対策をするのかと言えば、賃貸事業の稼働率を上げるためだ。
で、稼働率向上というのは、ここで述べた空室対策ともう一つ、
解約率の抑止がある。
解約率の抑止というのは、つまりそもそも
空室を生まないということだ。
空室を生まない工夫というのは、それこそ
物件管理の中から生まれてくるアイデアだ。
残念ながらその点においても成約型不動産屋とは利害が衝突する。回転率が落ちれば契約本数が減るからね。
でもこれが
究極の空室対策とも言えるのだ。
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- 2005/09/30(金) 21:10:31|
- 主義主張
-
| トラックバック:3
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| コメント:4
TBありがとうございます。
>最も一般的なのは営業マンに特別な報奨金を与えてフィーバーさせる手法。何しろ、まずこれ。
大家はまずこれをしているんですか?有効と思っても話を持出すのは失礼な感じがしてましたが・・・。大手の上場賃貸不動産チェーンに依頼してますが、そういう申出受け付けているんですか!?
- 2005/10/01(土) 23:19:53 |
- URL |
- きん #-
- [ 編集]
お世話になります。
ご指摘頂いてはじめて気が付きました。言葉足らずでした。
今回のエントリは「業者が取りうる」空室対策のお話しでした。
今までの「情報屋からの脱皮@街の不動産屋」〜「コンビニが賃貸仲介業を始める日」から続く流れで書いていたので、このエントリから読み始める人向けに説明不足でした。
そちらもぜひ目を通して頂ければ幸いです。
加筆させて頂きます。ありがとうございました。
- 2005/10/02(日) 06:33:04 |
- URL |
- たっくん #-
- [ 編集]
住宅とマーケットは違いますが、オフィスは最近景気が良くなってきたので、バリューアップ工事は、「賃上げのため」の根拠になるケースが増えてきました。
減額対策、退去防衛の観点で仕事をしていた頃に比べると、建物にとっても健全だと思います。
アットホーム、ケン、不動産経済研究所が発表した23区の中古マンション賃料は前年同期比3.2%上昇したというデータもあります。平均が実態を表しているとは限りませんが、市況が好転する兆しかもしれません。
いつまでも消極的な改善方法をしなければならない物件とそうでない物件になるかは、今が勝負だと思います。頑張ってください。
- 2005/10/03(月) 09:27:02 |
- URL |
- トゥイーク #-
- [ 編集]
相変わらず表面をなぞっただけのようなエントリで恐縮です。
部分的にいずれ掘り下げようと思います。
ところでご指摘頂いたようにウチの現場でも激しく二極化しています。
ヒップラインでもがいている物件も対処が中途半端だとちょうど腰のくびれのところで効果が出なかったりします。
バストラインまで持ち上げるとウハウハっていう。(笑)
個別具体例を出してしまえばブルースタジオさんとかR不動産さん、みかんぐみさんのような面白さは彼らだけのものでは決してないと思っています。
その辺の不動産屋が明日からさっそくやれば良いと思います。
在りし日のように退去防衛を必要としない環境になればまた事業運営の手法も変わってくるでしょうね。
その辺は知識が無くて私には書けませんが、トゥイークさんのエントリには興味深いものが多いですね。
いつも勉強させて頂いております。
- 2005/10/03(月) 17:45:12 |
- URL |
- たっくん #whmHDhn2
- [ 編集]
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- 2005/10/01(土) 19:34:40 |
- 今だからこそ・・・ 韓国斬り !!
昨日国土交通省から「既存共同住宅団地の再生に関する提案募集」という興味深い記事が発表された。 詳しくはこちら 高度成長期を中心に整備された共同住宅団地は現在再生期を迎えつつあり、再生対象ストック(住宅の基本性能及び耐震性能、築後年数の観点から、....
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